はじめに
ハードロック・ヘヴィメタルというジャンルは、2分弱の短い曲から10分長の長い曲までいけるのが、魅力の1つだと思っています。
自分は10分長の曲について『【HR/HM】10分以上の名曲TOP10』という動画を作ったのですが、その堂々たる1位に輝いたのが今回紹介する「The Piper Never Dies」です。
曲の魅力
EDGUYの「The Piper Never Dies」は、2004年のアルバム『Hellfire Club』に収録された10分超えの大作であり、バンドの中でも屈指のドラマチックでシネマティックな楽曲です。
この曲は約10分にも及ぶ長尺で、イントロからアウトロまで一貫してドラマ性のある構成が魅力です。序盤の静かな幕開けから徐々に盛り上がり、中盤にクライマックスを迎えて、終盤で再び叙情的になるという映画のような展開がリスナーを惹きつけます。
中盤に挿入されるギターソロは、テクニカルながらメロディアスで、曲の情感をさらに深めます。また、リズム隊とキーボードも含めたバンド全体のアンサンブルが、曲のスケール感を下支えしており、緩急のコントロールが非常に巧みです。
そして、EDGUYのフロントマンであるトビアス・サメットのボーカルが、この曲では特に際立っています。低音から高音まで感情を込めて歌い上げるその歌唱は、「語り」と「叫び」が一体となったような説得力があります。
最後に
「The Piper Never Dies」は、EDGUYというバンドが持つパワーメタルの力強さと、トビアス・サメットのシアトリカルな作曲センスが融合した、ミュージカル的ともいえる壮大な一曲です。
メタルファンだけでなく、シンフォニックやプログレ好きにも刺さる要素を持った名曲です。
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