はじめに
HELLOWEENが4年ぶりにニューアルバムをリリースするようです。

カイ・ハンセンとマイケル・キスクがHELLOWEENに復帰という大ニュースからもう随分と経つんですね。アンディ・デリスが加入してからバンドは安定しているように見えたので、本当に「まさか?」って感じでした。
そんなカイもマイケルもいない時期のHELLOWEENから、自分が大好きな曲を紹介します。
曲の魅力
HELLOWEENの「Mission Motherland」は、1996年のアルバム『The Time of the Oath』に収録された、約9分に及ぶ壮大な楽曲です。この曲の魅力は、HELLOWEENの中でも特に“スケール感”“知的な構成”“ボーカルの表現力”といった側面で際立っています。
タイトルが示す通り、テーマは「母なる大地(母星)への使命(帰還)」のようなSF的なストーリーを思わせ、イントロからアウトロまでまるで宇宙の旅をしているような広がりがあります。デジタル的な音処理やエフェクトの使い方も、未来的・非現実的な雰囲気を演出しています。
この曲は9分近くあるにも関わらず、飽きさせず、むしろ展開の多さとドラマティックさが魅力です。静かなパート → 轟音のリフ → メロディックなブリッジ → スピード感ある展開と、ジェットコースターのような構造になっています。
また、ボーカリストのアンディ・デリスは、この曲で彼の持つ幅広い感情表現を発揮しています。抑制された語りのようなパートから、激情のシャウトまで、物語の語り部のような存在感があり、曲のテーマ性と非常によくマッチしています。
最後に
「Mission Motherland」は、HELLOWEENがただのパワーメタルバンドではないと証明する、知的で壮大、そして感情豊かなプログレッシブ・メタルの傑作です。
アルバム『The Time of the Oath』を象徴する、影と光、混沌と希望が交錯するような名曲です。
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