はじめに
70年代を代表するロックバンドLED ZEPPELIN。
その衝撃的なサウンドはハードロック・ヘヴィメタルのみならず、多くのミュージシャンに影響を与えました。
数々の名曲を残した彼らですが、そんなLED ZEPPELINで1曲を選ぶとしたら、私はこの曲にします。
曲の魅力
LED ZEPPELINの「Kashmir」は、彼らの楽曲の中でも特にスケールが大きく、重厚かつ神秘的な魅力を持つ名曲です。
「Kashmir」はインドや中東の音楽的要素を感じさせるオリエンタルな旋律と、ヘヴィなリフが融合した唯一無二のサウンドです。ギターのリフは同じフレーズを繰り返しながらも少しずつ変化していくことで、まるで旅をしているかのような感覚を与えます。現実と幻想の境界が曖昧になるようなサウンドが魅力です。
また、ジョン・ボーナムのドラミングはこの曲で特に印象的です。彼が叩くリズムは4/4拍子ですが、ギターのリフは3拍子的な感覚を持っているため、独特なうねりと緊張感をもたらしています。この絶妙なズレが、「Kashmir」の異世界的な雰囲気を支える大きな要素です。
そして、ジョン・ポール・ジョーンズが担当したストリングスとホーンのアレンジが、曲全体に映画のサウンドトラックのような壮大さを与えています。LED ZEPPELINはもともとブルースをベースにしたロックバンドでしたが、「Kashmir」ではシンフォニックな表現力まで手に入れており、ロックを超えた芸術性を感じさせます。
ロバート・プラントのボーカルはいつも通りパワフルですが、この曲では特に神秘的で詩的な表現が印象的です。彼の歌い方も、あえて抑制しながら力強さを込めることで、深遠な雰囲気を醸し出しています。
最後に
「Stairway to Heaven」や「Whole Lotta Love」といった他の代表曲と比べても、「Kashmir」は非常に異質です。
「Kashmir」は、「圧倒的なリフの反復によるトランス感」「ポリリズム的なドラムの緊張感」「壮大なストリングスアレンジ」「神秘的で詩的なボーカルと歌詞」といった要素が融合した、ロックの枠を超えたスケールの大きな傑作です。
LED ZEPPELINの音楽がいかに多様で革新的であったかを示す1曲だと思います。
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