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【アルバムレビュー】明日の叙景 – アイランド

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はじめに

今年のALCESTの来日公演でオープニングアクトを務めた「明日の叙景」。

中々良かったので、2022年リリースの2ndアルバム『アイランド』をゲットしました。

って、これ良いね!

明日の叙景について

「明日の叙景」は、日本で活動しているポストブラックメタルバンドです。

ブラックメタルの攻撃的かつ激烈なサウンドに、ポストロックの繊細で美しいメロディ、複雑な構成を融合させたサウンドが特徴です。

『アイランド』について

『アイランド』は、明日の叙景が2022年にリリースした2ndアルバムです。

ブラックメタルでは珍しく、歌詞が日本語です。

明日の叙景の叙情性と激しさが高次元で融合した傑作であり、ポストブラック/ブラックゲイズにおける日本発の重要作として海外からも高く評価されたらしいです。

トラックリスト

1. 臨界

leoleo
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穏やかな導入から轟音へ、一気に明日の叙景の世界に引き込まれる。
繊細な爆発、その臨界点に立たされるような幕開け。

2. キメラ

leoleo
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ポストブラックと日本語詞の融合が最も際立つ代表曲の一つ。
美しさと獣性がせめぎ合う“混ざりもの”の衝動。

3. 見つめていたい

leoleo
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儚く短いインストが、次の混沌への静けさを際立たせる。
ただ“見つめる”という行為に、こんなにも感情が宿る。

4. 土踏まず

leoleo
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足音が染みこむようなミドルテンポ、重くのしかかる感触。
静かに広がる喪失感と、記憶の中の風景がよみがえる。

5. 歌姫とそこにあれ

leoleo
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青空の下で叫ぶような情熱と、風に溶けていくような声。
幻想と現実が交差する、美しくも破壊的な一曲。

6. 美しい名前

leoleo
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一見穏やかで優しい旋律の中に、ひどく個人的な痛みがある。
名前とは記憶、そして忘れられたくないという願い。

7. 忘却過ぎし

leoleo
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忘れ去られた存在たちへの鎮魂と、静かな怒り。
ゆったりとした展開の中で、過去と向き合う勇気がにじむ。

8. 甘き渦の微笑

leoleo
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約8分に渡る構築美、カオスと叙情のせめぎ合い。
甘い微笑の裏にある深い狂気が、聴く者を引き込む。

9. 子守唄は潮騒

leoleo
leoleo

優しいギターが波のように寄せては返す、束の間の安らぎ。
眠ることすら許されない世界での、儚い夢。

10. ビオトープの底から

leoleo
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魚の目線で見る水の底の世界、生命の気配と孤独が混在する。
生態系の底に潜む無音の叫び、それはきっと自分の声。

11. 遠雷と君

leoleo
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静かなイントロから広がる怒号と雨音、別れの感情を凝縮。
雷鳴のように鮮烈な感情の放出、エンディングにふさわしい壮絶さ。

感想

良い!思ってた以上に良い!

ブラストビートやスクリームが炸裂する激烈なパートと、ポストロック風のクリーンで繊細なパートが交錯するように、轟音と静寂のコントラストが美しいです。一曲の中に「感情の波」が何度も押し寄せてくるような展開がたまりません。

歌詞は日本語ですが、ブラックメタルと上手く融合できてます。リリックは抽象的で情景描写に富み、まるで詩集のようです。

サウンドは、Alcestなど海外ポストブラックの影響も感じさせつつ、日本独自の美意識を通して昇華できてます。海外で評価されたというのも納得です。

いや~、日本からこんなバンドが出てきて嬉しいね!

最後に

新アルバム『Think of You』が8月6日にリリースされるようです。

こちらも要チェックや!

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