はじめに
プロ野球の頂点を決める、ソフトバンクと阪神による日本シリーズが始まった。ライオンズファンとしては、どちらが勝つにしても熱戦となることを期待したい。
その日本シリーズの第1戦、ソフトバンクの9番セカンドでスタメン出場したのが、今季首位打者に輝いた牧原大成だった。パ・リーグ唯一の打率3割となる.304を記録した一方、選んだ四球はわずか7個で出塁率は.317と打率とそんな変わらない。
そこで気になったのだが、歴代の首位打者で最も出塁率が低いのは誰なのだろうか?さっそく調べてみよう。
歴代首位打者の出塁率ワースト5
| 順位 | 年度 | 選手 | 球団 | 打率 | 出塁率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 2025 | 牧原 大成 | ソフトバンク | .304 | .317 |
| 2 | 1948 | 青田 昇 | 巨人 | .306 | .332 |
| 3 | 2009 | A.ラミレス | 巨人 | .322 | .347 |
| 4 | 1975 | 白 仁天 | 太平洋 | .319 | .349 |
| 5 | 1976 | 吉岡 悟 | 太平洋 | .309 | .350 |
※急いで調べたので、間違いがあったらごめんなさい。
ワースト4位と5位には、太平洋クラブライオンズ(現:埼玉西武ライオンズ)の白仁天と吉岡悟が並んだ。四球数はそれぞれ17個と23個だった。
典型的な積極打法だった、巨人時代のA.ラミレスがワースト3位にランクイン。選んだ四球は21個と少ないが、31本塁打103打点の活躍でセ・リーグMVPに輝いた。
ワースト2位には、1リーグ時代の青田昇が入った。この年は25本塁打(当時の日本記録)で、チームメイトの川上哲治とホームラン王のタイトルを分け合った。四球数は、川上が58個に対して青田は20個だった。
ワースト1位だったのは、やはり今シーズンの牧原大成だ。打率.304が2リーグ制以降の首位打者では最低だったのに加え、四球も7個で上述の選手と比べても極端に少ない。通算成績を見ても打率.275に対して出塁率は.297であり、「超積極打法」が彼の持ち味ということが分かる。
ちなみに、歴代の3割打者についても出塁率を調べてみたが、これでも牧原がワースト1位だった。次点は、1952年の齋藤宏(東急)の.328である(打率は.301)。
最後に
出塁率こそ高くはない牧原大成だが、今季の長打率.409はチームトップ(規定打席到達者の中で)の数字である。もちろん出塁率を上げるに越したことはないが、四球狙いに走って本来の打撃を崩してしまっては本末転倒だ。長打率4割超という結果を残している今、牧原は自分のスタイルを貫くのが最善だろう。
さて、日本シリーズ初戦は1-2でソフトバンクが惜敗した。前評判通り阪神投手陣の壁は厚かったが、その中でも牧原はしっかりと1安打をマーク。ここからソフトバンクの反撃が始まるのか…、牧原のバットがその鍵を握る。


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