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【野球コラム】2025年にブレイクした打者ランキング

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はじめに

CSと日本シリーズはまだ残っているが、2025年のプロ野球レギュラーシーズンは全日程を終了した。今シーズンの成績が確定したということで、”ブレイク値”という独自の指標を用いて2025年にブレイクした打者ランキングを発表したい。

ブレイク値とは

“ブレイク値”とは、「塁打」のキャリアハイをどれだけ更新したかを表す数値である。例えば、去年までの塁打のキャリアハイが100の選手が今年150塁打を記録した場合、ブレイク値は50になる。1年目の選手については、今年の塁打数がそのままブレイク値になる。

2024年のブレイク値ランキング

今年のランキング発表の前に、昨シーズンのブレイク値TOP10を振り返りたい。

順位選手名球団年数年齢打率本塁打打点塁打ブレイク値
1レイエス日本ハム1年目29歳.2902565189189
2水谷 瞬日本ハム6年目23歳.287939145145
3矢野 雅哉広島4年目25歳.260238143119
4梶原 昂希横浜3年目25歳.292430133117
5郡司 裕也日本ハム5年目26歳.2561249163107
6水野 達稀日本ハム3年目24歳.220737118103
7ヘルナンデス巨人1年目29歳.294830100100
8太田 椋オリックス6年目23歳.28864013699
9田宮 裕涼日本ハム6年目24歳.27733011095
10田中 幹也中日2年目23歳.2242238888

2024年は日本ハムの躍進が目立ったシーズンだったが、TOP10の半分を日本ハム勢が占めていることがそれを裏付けている。なお、以下の動画版では30位まで紹介しているので、お時間のある方はどうぞ。

2025年のブレイク値ランキング

いよいよ、今シーズンのブレイク値ランキングの発表だ。まずは、20~11位を見てみよう。

※ブレイク値が並んだ場合は、今シーズンの塁打が多い選手を上位にした。

20~11位

順位選手名球団年数年齢打率本塁打打点塁打ブレイク値
11中村 奨成広島8年目26歳.282933151127
12山本 大斗ロッテ5年目23歳.2051133130127
13中島 大輔楽天2年目24歳.266631162121
14ボイト楽天1年目34歳.3001339121121
15黒川 史陽楽天2年目24歳.29943311293
16西川 愛也西武8年目26歳.264103819692
17岩田 幸宏ヤクルト4年目28歳.26601311380
18内山 壮真ヤクルト5年目23歳.26284816376
19中山 礼都巨人5年目23歳.26573211070
20石伊 雄太中日1年目25歳.2213217070

やはり、25歳前後の選手が目立つ。脂が乗る20代後半までにどこまで成長できるか注目だ。また、シーズン途中の加入ながらランクインしたのが楽天のボイト。シーズン初めからならもっと数字を伸ばせて上位にいけたはずだ。そして、注目ポイントは昨年7人だったブレイク値100超えが今年は14人と倍になっているということ。それだけ新戦力の台頭が目立つシーズンだったと言えるだろう。

TOP10

順位選手名球団年数年齢打率本塁打打点塁打ブレイク値
1ファビアン広島1年目27歳.2761765230230
2ネビン西武1年目28歳.2772163228228
3キャベッジ巨人1年目28歳.2671751194194
ボスラー中日1年目32歳.2611358194194
5渡部 聖弥西武1年目23歳.2591243168168
6西川 史礁ロッテ1年目22歳.281337159159
7泉口 友汰巨人2年目26歳.301639201157
8宗山 塁楽天1年目22歳.260327146146
9モンテロ広島1年目27歳.255941144144
10寺地 隆成ロッテ2年目20歳.256533137135

新外国人選手が上位を独占した。ここ数年、目立った活躍をする外国人選手が少なかったが、今年は当たり年だった。また、大卒野手ルーキーの活躍も目立つ。果たして、新人王は誰の手に渡るだろうか。個人的には、外国人を除いた場合の1位である渡部聖弥に獲ってほしいが…。また、20歳と最年少でランクインした寺地隆成も来年以降期待である。

チーム別TOP3

阪神タイガース

順位選手名年数年齢打率本塁打打点塁打ブレイク値
1佐藤 輝明5年目26歳.2774010231157
2森下 翔太3年目25歳.275238925452
3坂本 誠志郎10年目31歳.24722711149

リーグ優勝に大きく貢献した3人がランクイン。佐藤と森下はキャリアハイの成績を残したが、元々実績のある選手だったこともあってブレイク値は50台に留まっている。3位の坂本は10年目にして初の100試合以上出場と正捕手の座を手にした。野手に関しては、新戦力の台頭というより現有戦力の底上げが優勝の要因だったと言えるだろう。

横浜DeNAベイスターズ

順位選手名年数年齢打率本塁打打点塁打ブレイク値
1蝦名 達夫6年目28歳.28484114667
2松尾 汐恩3年目21歳.2504186150
3林 琢真3年目25歳.2442208248

8月に入った辺りから「1番ライト」に定着した蝦名がチーム1位。来シーズン以降もリードオフマンとして打線を引っ張る存在になれるか。30代の野手がまだ元気ということもあってか全体的にブレイク値は低め。

読売ジャイアンツ

順位選手名年数年齢打率本塁打打点塁打ブレイク値
1キャベッジ1年目28歳.2671751194194
2泉口 友汰2年目26歳.301639201157
3中山 礼都5年目23歳.26573211070

1位のキャベッジは好不調の波が激しかったが、新外国人としては成功の部類ではないだろうか。そして、成長著しいのが2位の泉口。このまま正遊撃手の座を確たるものにできるか。名前の通りライトで出番を増やした、3位の中山礼都(らいと)もブレイク値70と中々の数値。

中日ドラゴンズ

順位選手名年数年齢打率本塁打打点塁打ブレイク値
1ボスラー1年目32歳.2611358194194
2石伊 雄太1年目25歳.2213217070
3山本 泰寛10年目31歳.24242311252

ボスラーは巨人キャベッジと同様、1年目としてはまずまず。だが、年齢的に来年以降はどうだろうか。石伊は新人ながらキャッチャーとしてはチームトップの85試合出場。打撃開花すれば、来年以降もランクインの可能性がある。3位の山本は10年目にして初の100試合以上出場を達成。

広島東洋カープ

順位選手名年数年齢打率本塁打打点塁打ブレイク値
1ファビアン1年目27歳.2761765230230
2モンテロ1年目27歳.255941144144
3中村 奨成8年目26歳.282933151127

なんと、上位3人ともブレイク値100超え。チーム4位の末包昇大と5位の佐々木泰もブレイク値が50を超えており、野手陣に関しては育成が進んでいるように見える。あとは、投手陣の整備ができればAクラス入りも夢じゃないはず。

東京ヤクルトスワローズ

順位選手名年数年齢打率本塁打打点塁打ブレイク値
1岩田 幸宏4年目28歳.26601311380
2内山 壮真5年目23歳.26284816376
3古賀 優大9年目27歳.2802169163

センターに定着した岩田がチーム1位。来年はさらに数字を伸ばしたいところ。内山はキャッチャー登録だが、外野で出番を増やした。3位の古賀もキャッチャーだが、こちらもまずまずの打撃成績でランクイン。中村悠平の後継者になれるか。

福岡ソフトバンクホークス

順位選手名年数年齢打率本塁打打点塁打ブレイク値
1野村 勇4年目28歳.271124015466
2佐藤 直樹6年目27歳.2395187756
3柳町 達6年目28歳.29265016655

27、28歳の3人がランクイン。3人とも、柳田や近藤が離脱する中で存在感を発揮した。野村はこのまま正遊撃手に定着となるか。

北海道日本ハムファイターズ

順位選手名年数年齢打率本塁打打点塁打ブレイク値
1山縣 秀1年目23歳.2323115959
2レイエス2年目30歳.277329024556
3五十幡 亮汰5年目26歳.2321189442

昨年はブレイク値100超えが4人だったが、今年は0。そんな中で、新人の山縣がチームトップに輝いた。来季は水野達稀との正遊撃手争いに注目。昨年の全体トップだったレイエスは、打撃2冠に輝く活躍で2位にランクイン。代走・守備要員だった五十幡は、スタメン出場増加により打席を増やして3位に。

オリックス・バファローズ

順位選手名年数年齢打率本塁打打点塁打ブレイク値
1廣岡 大志10年目28歳.25473414061
2麦谷 祐介1年目23歳.2311104242
3ディアス1年目25歳.228263939

3球団目、そして10年目でレギュラーの座を掴んだ廣岡がトップに。新人の麦谷がそれに続く。3位のディアスは外国人選手としては期待外れの成績。

東北楽天ゴールデンイーグルス

順位選手名年数年齢打率本塁打打点塁打ブレイク値
1宗山 塁1年目22歳.260327146146
2中島 大輔2年目24歳.266631162121
3ボイト1年目34歳.3001339121121

新人、若手、新外国人がそれぞれブレイク値100超えでランクイン。4位の黒川史陽もブレイク値93と、もうちょっとで100超えが4人だった。来シーズンはどこまで数字を伸ばせるか。

埼玉西武ライオンズ

順位選手名年数年齢打率本塁打打点塁打ブレイク値
1ネビン1年目28歳.2772163228228
2渡部 聖弥1年目23歳.2591243168168
3西川 愛也8年目26歳.264103819692

1年目から日本の野球に対応したネビンがチームトップ。そして、長年レギュラーを固定できなかった外野で渡部と西川がランクイン。4位にも外野手の長谷川信哉(ブレイク値69)がおり、数年はレフト渡部・センター西川・ライト長谷川で安泰?

千葉ロッテマリーンズ

順位選手名年数年齢打率本塁打打点塁打ブレイク値
1西川 史礁1年目22歳.281337159159
2寺地 隆成2年目20歳.256533137135
3山本 大斗5年目23歳.2051133130127

シーズンでは苦しい戦いとなったロッテだが、ブレイク値100超えが3人と楽しみな選手が出てきた。特に、まだ20歳の寺地が来季以降どこまで数字を伸ばせるか注目だ。

最後に

新外国人選手と新人野手の活躍が目立つ2025年シーズンだったが、来年はどうだろう。ドラフトで注目の立石正広(創価大)がランクインするのか、覚醒して上位に食い込む若手が現れるのか、新外国人選手の爆発があるのか、要チェックや!

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