はじめに
世の中には、興行収入は振るわないが評判の良い映画というのがある。今回紹介する『パリに咲くエトワール』もそうだ。

自分はこのまとめで知った。

とはいえ、始めは「ふーん」って感じで特に映画に興味を持たなかった。だが、ある情報を見て観る決心をした。
監督:谷口悟朗
「好きなアニメ監督」を聞かれたら、自分は迷わず「谷口悟朗」と答える。谷口監督のテレビアニメは全部観た。『スケートリーディングスターズ』だってちゃんと観た。ワンピース未履修なので『ONE PIECE FILM RED』は観てないが…。
谷口監督のアニメは「正義と正義の衝突」「個人と社会の対立」「選択の代償」といった要素を上手くエンタメに落とし込んでいるのが好きだ。最後に大きなカタルシスを与えてくれ、「観てよかった」と思わせる。
そんな谷口悟朗が監督を務める『パリに咲くエトワール』、観ないわけにはいかない。だが、パッと見た感じ、これまでの谷口監督作品とはかなり毛色が違う。果たして、どの様な映画なのだろうか。
感想 ※ネタバレあり
結論を先に書くと、「谷口悟朗らしさ」を求めると物足りなさがあるかもしれないが、話が綺麗にまとまっていて最後は清々しい気分にさせてくれる映画だった。
まず、この映画は「パリに憧れ画家を夢見る」フジコと「薙刀普及のためにパリに来たが本当はバレエがやりたい」千鶴の2人が夢を追う姿が主軸となる訳だが、それを支える周りの姿が見ていて気持ちいい。悪人が基本いないため、ストレスなく観ることができる。オルガは気難しそうな印象だがしっかりバレエを教えてくれるし、アンヌとマチルダも厳しいことは言うが意地悪はしない。借金取りの3人組だって、お金で買われたとはいえ最後は味方になってくれた。
借金取りといえば、フランスの棒術(ラ・キャンと言うらしい)と薙刀の対決シーンは見ものだ。公式が動画をアップしている。
逆に、オペラ座でのバレエのシーンはちょっと残念だった。CGを使うのは全然構わないのだが、同じ顔の人が一斉に動く姿は何か怖かった。
話は変わるが、20世紀初頭という時代背景もあって「戦争」や「差別」といった要素もある。しかし、これらはあくまでも必要最小限であり、物語の邪魔をしない。この辺は谷口監督らしい良い塩梅。
といった感じで、2人の少女をストレートに取り上げてて良い映画だと思ったのだが、やはりこれまでの谷口監督の作品とは違うなと思った。何と言うか、「対立」より「調和」を描いている感じ。一応「両親vs娘」という対立構造こそあるが、例えば「ルルーシュvsスザク」のような激しい衝突ではない。一時的な対立があっても、割とあっさり調和に向かうのだ。
従って、過去の谷口悟朗作品と比べるとカタルシスは控えめ。その代わり、丁寧に積み重ねられたストーリーが最後に綺麗にまとまるため、清々しい気分にさせてくれた。
これは、観てよかった。
最後に
コミカライズもされてるみたいです。
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