はじめに
ハードロック・ヘヴィメタル史上最高のボーカリストの1人、ロニー・ジェイムス・ディオ。
2010年に67歳で亡くなってからもう15年なんですね。
今でこそ、JUDAS PRIESTのロブ・ハルフォードを始めとして還暦超えのメタルアーティストは珍しくないですが、当時は還暦超えてもメタルを歌い続けるロニーは驚異的に見えました。
そんなロニーのボーカルが光る名曲を今回紹介します。
曲の魅力
「The Last In Line」は、DIOの2ndアルバム『The Last In Line』のタイトル曲です。
この曲はまず、アルペジオ調のクリーントーンから始まり、幻想的で浮遊感のある空間を作っています。また、微妙にディレイがかかっており、ファンタジー的な「異世界感」を演出。
そこから、突如としてリフが炸裂する展開が実に劇的です。リフは、キャッチーでありながらヘヴィ。ギターソロも非常にメロディアスで、楽曲の叙情性を高めています。
そして、何と言ってもロニー・ジェイムス・ディオの圧倒的な歌唱力が光ります。
この曲では、静かでメロディアスな導入部から、一気にパワフルで高揚感あふれるサビへと昇り詰めるダイナミクスを、卓越したコントロールで歌い上げています。特に、「We’re the last in line!」のシャウトは、圧倒的なパワーと伸び、信念と抗議を込めたような熱量を感じさせます。
ロニーのボーカルは、ただ「上手い」だけでなく、「感情の流れ」を声で描き出しているのです。
最後に
この曲は、単なるハードロック・ヘヴィメタルの枠を超え、叙事詩的ともいえるスケール感と深い感情を持つ作品です。
ロニー・ジェイムス・ディオというアーティストの本質、「力強さと繊細さの同居」を象徴する一曲ではないでしょうか。
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