はじめに
所謂ヴィジュアル系ロックバンドが次々に台頭した90年代。
その中で、国民的とも言える人気を博したのがGLAYでした。
GLAYがここまで受け入れられたのは、ヴィジュアル系にしては健全な香りがあったからでしょう。某テレビ番組では「親に紹介できるV系」と言われてましたね。
そんなポップやバラードといった優しいイメージが強いGLAYの中で、反対に攻撃的なロックだったのが今回紹介する「口唇」です。
曲の魅力
「口唇」はGLAYが1997年にリリースしたシングルで、ミリオンセラーにも認定された大ヒット曲です。
その魅力としてまず挙げられるのが、「ハードロック的な疾走感」でしょう。
テンポは速すぎず、中速ながら突き抜ける推進力を持っています。「ギターが前に出るロックサウンド」ですが、GLAYらしいポップ性も残しているのが良いですね。HISASHIのギターとJIROのベース、そしてTERUの熱量あるボーカルが一体となって疾走感を生み出しています。
そして、「口唇」という大胆なモチーフの歌詞も忘れてはいけません。
唇をテーマにした直接的で官能的な表現が、当時のJ-ROCKの中でも強烈に際立ちました。恋愛や欲望をストレートに描き出し、GLAYのバラード中心のイメージを覆すような「攻め」の姿勢が印象的です。また、理屈よりも感情でぶつけるような歌詞で、エネルギーがストレートに伝わってきます。
まとめると、「口唇」の魅力は「攻撃的なロックサウンド」「官能的な歌詞」「GLAYのイメージを塗り替えた衝撃力」にあると思います。
最後に
「口唇」は、GLAYが国民的バンドへと躍進する中で「攻め」の姿勢を強烈に示したロックナンバーでした。
彼らは次に「HOWEVER」という対極とも言える名バラードをリリースするのですが、それについてはまた別の機会に。
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