はじめに
ついに、MEGADETHの最終作となるアルバム『Megadeth』がリリースされた。デイヴ・ムステイン最後の一撃を耳に焼き付けよう。
MEGADETHについて
MEGADETH(メガデス)は、1983年にデイヴ・ムステインを中心に結成されたアメリカのスラッシュメタルバンドで、超高速リフと複雑な構成、政治や社会問題を鋭く切り込む歌詞が特徴だ。METALLICA、SLAYER、ANTHRAXと並ぶ「スラッシュメタル四天王」の一角として知られ、『Peace Sells… but Who’s Buying?』や『Rust in Peace』などの名盤を通じて、テクニカルかつ攻撃的なメタルサウンドを確立。メンバーチェンジを重ねながらもムステインの強烈な個性とギタープレイを軸に進化を続け、今なお世界中のメタルファンから絶大な支持を受けている。昨年、2026年のアルバムリリースと数年に亘るフェアウェルツアーをもってバンドの活動を終了させることが発表された。
『Megadeth』について
『Megadeth』は、2026年1月23日に発表されたバンド17枚目にして最後のスタジオアルバムで、40年以上にわたるスラッシュメタルのキャリアに一区切りをつける作品だ。デイヴ・ムステインとクリス・レイクストローの共同プロデュースにより制作され、シングルを含む10曲に加え、ムステインがMETALLICA時代に共作した楽曲を再解釈したボーナストラック「Ride the Lightning」を収録。ギタリストにテーム・マントゥサーリを迎え、ジェームズ・ロメンゾが久々にベースで参加し、バンドの歴史を総括するような攻撃的かつ感慨深いサウンドでファンに別れを告げる一枚となっている。
トラックリスト
1. Tipping Point

アルバムの幕開けにふさわしい攻撃的なナンバー。
切れ味鋭いリフと緊張感のある展開が、MEGADETHらしい警鐘を鳴らす。
2. I Don’t Care

周囲の期待や偽善を一蹴する反骨精神あふれる楽曲。
シンプルながら重厚なリズムが、突き放すようなメッセージを強調している。
3. Hey, God?!

神への疑問や怒りをストレートにぶつけた挑発的な一曲。
皮肉の効いた歌詞とドラマチックな構成が、バンドの思想的側面を際立たせる。
4. Let There Be Shred

超絶ギターを全面に押し出したインストゥルメンタル寄りの楽曲。
スラッシュメタルの技巧美を誇示する、ギターファン必聴の一曲だ。
5. Puppet Parade

操られる大衆や権力構造を“操り人形”に例えた社会風刺ソング。
跳ねるようなリフと不穏なメロディが、行進曲のような不気味さを生み出している。
6. Another Bad Day

終わりの見えない混乱と疲弊を描いた、ダークで現実的な楽曲。
重く引きずるようなテンポが、閉塞感を強く印象づける。
7. Made to Kill

戦争や暴力の連鎖をテーマにした、直線的で破壊力のあるナンバー。
無駄のない構成が、怒りと攻撃性を純度高く伝えてくる。
8. Obey the Call

命令に従うことの危うさを描いた、軍事的イメージの強い楽曲。
冷酷なリズムと緊張感ある展開が、否応なく聴き手を引き込む。
9. I Am War

戦争そのものを擬人化した、アルバム屈指のヘヴィトラック。
威圧的な歌詞が、破壊の象徴としての“戦争”を浮かび上がらせる。
10. The Last Note

終焉や別れを感じさせる、叙情性の強いクロージングナンバー。
激しさの中に哀愁を滲ませ、アルバム全体を静かに締めくくる。
11. Ride the Lightning(Bonus Track)

若き日の楽曲を再解釈した、特別な意味を持つボーナストラック。
MEGADETHの原点と現在をつなぐ、歴史的ファンへの贈り物のような一曲だ。
感想
バンドキャリアの総決算に相応しい1枚だ。今作でも社会不安、戦争、支配といったMEGADETHが長年向き合ってきたテーマを扱っており、鋭い社会批評が随所に見られる。一方で、ギターの切れ味や緊張感のある展開も素晴らしく、まさにデイヴ・ムステインが目指していたインテレクチュアル・スラッシュメタルの完成形といったところか。
アルバムの後半に進むにつれて、アルバムは単なる攻撃性だけでなく疲労感や終末的な叙情も色濃くなり、40年以上の歴史を背負ったバンドならではの重みを帯びてくる。特に、ラストの「The Last Note」は言葉一つひとつが重く響くのが印象的だ。最後に残る余韻は決して明るくはないが、破壊と抵抗を繰り返してきたMEGADETHが自らの歴史にピリオドを打つために選んだ必然的な静けさとして、アルバム全体を深く印象づけている。
そして、ボーナストラックの「Ride the Lightning」はデイブが解雇される前のMETALLICA時代に作った因縁の曲だ(METALLICAの2ndアルバムに収録)。これは単なるカバーや再録という枠を超えた“原点回帰と再定義”ではないだろうか。若き日のスピード感や荒々しさをなぞるのではなく、現在のMEGADETHとして再構築することで、怒りや衝動が“経験と重み”へと変化したことをはっきりと示している。
最後に
ラストのアルバムとして素晴らしかったと思う。そりゃ過去の名盤と比べたらそこまででもないけど、ズルズルと現役を続けるのではなく最後にしっかりした作品を出せたのは良かった。
今後は数年かけてフェアウェルツアーで世界を周るようだけど、日本にも来てくれるよね?日本に来てくれたら絶対行くよ!マーティ・フリードマンともまた演ってほしい!
ただ、SCORPIONSみたいにフェアウェルツアー後に活動停止を撤回するバンドも中にはあるんだよね…。デイヴ・ムステインに限ってないと思うけど、ちょっとだけ警戒。
PR![]() |





コメント