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【野球コラム】歴代新人王野手のブレイク値

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はじめに

先日、ブレイク値という独自の指標を用いて、2025年にブレイクした打者ランキングを発表した。

今年の新人王に選出された西川史礁(ロッテ)も上位にランクインしていたが、過去の新人王野手はどうだったのだろうか。という訳で、西川を含む新人王を受賞した野手45名を対象に、ブレイク値を調べてみた。

ブレイク値とは

ブレイク値とは、「塁打」のキャリアハイをどれだけ更新したかを表す数値である。例えば、去年までの塁打のキャリアハイが100の選手が今年150塁打を記録した場合、ブレイク値は50になる。キャリアハイを更新出来なかった場合は、ブレイク値は0となる。1年目の選手については、1年目の塁打数がそのままブレイク値になる。

2025年のブレイク値トップ10は以下の通り。

順位選手名球団年数年齢打率本塁打打点塁打ブレイク値
1ファビアン広島1年目27歳.2761765230230
2ネビン西武1年目28歳.2772163228228
3キャベッジ巨人1年目28歳.2671751194194
ボスラー中日1年目32歳.2611358194194
5渡部 聖弥西武1年目23歳.2591243168168
6西川 史礁ロッテ1年目22歳.281337159159
7泉口 友汰巨人2年目26歳.301639201157
8宗山 塁楽天1年目22歳.260327146146
9モンテロ広島1年目27歳.255941144144
10寺地 隆成ロッテ2年目20歳.256533137135

新人王の資格がある選手では、西武の渡部聖弥が168でトップだった。

歴代新人王野手のブレイク値

年度選手名球団年数打率本塁打打点盗塁塁打ブレイク値
1951蔭山和夫南海2年目.315628421850
1952佐藤孝夫国鉄1年目.265143345136136
中西太西鉄1年目.281126516178178
1953豊田泰光西鉄1年目.281275925216216
1954広岡達朗巨人1年目.31415679175175
1955榎本喜八毎日1年目.298166712232232
1958長嶋茂雄巨人1年目.305299237290290
1959桑田武大洋1年目.269318425236236
張本勲東映1年目.275135710182182
1967武上四郎サンケイ1年目.2993275154154
1968高田繁巨人1年目.30193023168168
1969田淵幸一阪神1年目.22622561164164
有藤通世ロッテ1年目.28521554188188
1970谷沢健一中日1年目.25111456169169
1974藤波行雄中日1年目.28911514040
1976田尾安志中日1年目.27732106767
1980岡田彰布阪神1年目.29018544182182
1981原辰徳巨人1年目.26822676227227
石毛宏典西武1年目.311215525217217
1982大石大二郎近鉄2年目.274124147189183
1983二村忠美日本ハム1年目.28213356135135
1984小早川毅彦広島1年目.28016598172172
藤田浩雅阪急2年目.28722693161159
1985熊野輝光阪急1年目.295146013185185
1986清原和博西武1年目.30431786236236
1987荒井幸雄ヤクルト2年目.3019382165157
1988立浪和義中日1年目.22341822104104
1989笘篠賢治ヤクルト1年目.26352732151151
1992久慈照嘉阪神1年目.2450214115115
1996仁志敏久巨人1年目.27072417149149
金子誠日本ハム3年目.26143315133130
1997小坂誠ロッテ1年目.26113056161161
1998小関竜也西武4年目.28332415119119
2000金城龍彦横浜2年目.3463368178176
2001赤星憲広阪神1年目.29212339148148
2005青木宣親ヤクルト2年目.34432829245242
2006梵英心広島1年目.28983613190190
2009松本哲也巨人3年目.29301516122122
2010長野久義巨人1年目.288195212211211
2016髙山俊阪神1年目.2758655193193
2017京田陽太中日1年目.26443623200200
源田壮亮西武1年目.27035737202202
2018田中和基楽天2年目.265184521179168
2019村上宗隆ヤクルト2年目.23136965246242
2025西川史礁ロッテ1年目.2813371159159

※1951年パ・リーグ新人王の蔭山和夫(南海)は1年目の1950年に打率.287、9本塁打、66打点の成績を残しているが、1951年は特例で2年目の選手全員(1950年の新人王を除く)に新人王の資格があった。1951年の185塁打が1950年の198塁打を下回るため、ブレイク値は0となる。

45人中ブレイク値200以上は12名、150以上は33名、100以上は42名、100未満は3名。

歴代新人王野手のブレイク値トップ10

順位年度選手名球団年数打率本塁打打点盗塁塁打ブレイク値
11958長嶋茂雄巨人1年目0.305299237290290
22005青木宣親ヤクルト2年目0.34432829245242
2019村上宗隆ヤクルト2年目0.23136965246242
41959桑田武大洋1年目0.269318425236236
1986清原和博西武1年目0.30431786236236
61955榎本喜八毎日1年目0.298166712232232
71981原辰徳巨人1年目0.26822676227227
81981石毛宏典西武1年目0.311215525217217
91953豊田泰光西鉄1年目0.281275925216216
102010長野久義巨人1年目0.288195212211211

1958年の長嶋茂雄がブレイク値290でダントツのトップ。さすがミスタープロ野球。

最後に

今回は新人王野手のブレイク値を調べたが、イチロー秋山幸二のように新人王の資格を無くした後にブレイクした打者を今後調べたい。また、外国人選手についても調べて、ブレイク値の歴代ランキングを作りたいと思う。

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