野球コラム

【プロ野球】OPS1.000以上で犠打が多い打者ランキング

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はじめに

最近、なぜか「シーズン30犠打以上のOPSランキング」の記事へのアクセスが増えている。

そこで改めて記事を読み返してみたところ、ある疑問が浮かんだ。

「では逆に、シーズンOPS1.000以上を記録したような強打者の中で、最も多く犠打を決めた選手は誰なのだろうか?」

強打者と犠打。一見すると相反するようにも思えるこの2つの要素だが、実際にはどんな選手が該当するのか。さっそく調べてみることにした。

調査方法

今回の調査では、1936年から現在までの日本プロ野球の記録をまとめている『日本プロ野球記録』さんのデータを参考にした。

公式戦全スコア」から各年度のページへ移動し、「打撃ランキング」に掲載されている規定打席到達者の中から、OPS1.000以上を記録した打者を抽出。さらに、その選手たちの犠打数を調べて比較した。

※データは目視で確認して集計しているため、万が一見落としや誤りがありましたらごめんなさい。

結果

順位年度選手名球団犠打打率本塁打打点OPS
12002松井稼頭央西武9.33236871.006
21977若松勉ヤクルト4.35820701.012
32016鈴木誠也広島3.33529951.110
41976掛布雅之阪神2.32527831.018
5多数1

OPS1.000以上を記録した打者の犠打ランキング5位は「1個」で、該当者は多数存在する。その中には、長嶋茂雄・王貞治・落合博満といった球史に残る大打者たちも名を連ねている。ただし、該当者が多いため、今回は詳細な紹介は割愛する。

4位は1976年の掛布雅之(阪神)で、犠打数は「2個」だった。

当時の掛布はプロ3年目。前年には11本塁打を記録しており、すでに長打力の片鱗を見せていたものの、シーズン序盤は7番や8番を任されることが多かった。そのため、下位打線での起用時に犠打の機会があったと考えられる。また、シーズン終盤には2番打者として起用される試合も増えており、その時期に記録した可能性もありそうだ。

ちなみに、翌1977年以降は引退するまで犠打を記録することはなく、強打者としての地位を確立していくことになる。

3位は2016年の鈴木誠也(広島)で、犠打数は「3個」だった。

当時の鈴木はプロ4年目。前年には打率.275、5本塁打、25打点を記録しており、さらなる飛躍が期待されていたシーズンだった。この年もシーズン序盤は6番や7番といった下位打線で起用されることが多く、その中で犠打の機会が生まれたと考えられる。

しかし、翌2017年以降は犠打を一度も記録していない(2026年7月7日現在)。打撃面で完全に主軸へ成長し、犠打よりも長打を期待される存在になったことが、この記録からも見て取れる。

2位は犠打数「4個」を記録した1977年の若松勉(ヤクルト)だった。

この年の若松はプロ7年目で、打率.358を記録して2度目の首位打者を獲得したシーズン。すでにチームの中心打者として3番を任される存在だった。それでも犠打を4個記録しているのは、後続に大杉勝男やチャーリー・マニエルといった強打者が控えていたため、状況に応じて走者を進める役割を担う場面があったからだと考えられる。

また、若松は翌シーズン以降も継続的に犠打を記録しており、現役通算では87個をマークしている。単なる「意外な1年の記録」ではなく、状況に応じてチームプレーもこなした若松らしさが表れた数字と言えるだろう。

1位は、犠打数「9個」と2位以下に大きな差をつけた2002年の松井稼頭央(西武)だった。

この年の松井はプロ9年目。打率3割・30本塁打・30盗塁を達成する「トリプルスリー」を記録するなど、まさに全盛期を迎えていたシーズンである。それでも犠打を9個記録した背景には、当時の西武を率いていた伊原春樹監督の「つなぎ」を重視する野球があった。松井はシーズン最終戦を除く全試合で1番打者として先発出場しており、状況に応じてバントで走者を進める役割も担っていた。

若松と同様に、松井も翌年以降も継続的に犠打を記録している。現役通算では国内で105個、日米通算では152個の犠打を記録しており、走攻守だけでなくチームプレーにも長けた選手だったことが分かる。

最後に

今回の結果を見ると、OPS1.000以上を記録した強打者の犠打には、大きく分けて2つのパターンがあるようだ。

1つ目は、掛布雅之や鈴木誠也のように、ブレイクを迎えたシーズンにランクインしたケースである。まだ完全に主軸として固定される前の段階で、下位打線で起用された時期に犠打を記録していた。

一方で、若松勉や松井稼頭央のように、すでにチームの中心選手でありながら、状況に応じて犠打をこなし続け、その中でOPS1.000を超える活躍を見せたケースも存在する。

強打者であっても、常に長打や安打だけを求められていたわけではない。チーム事情や打順、試合展開によっては、走者を進める役割を担うこともあり、それが結果として犠打という記録に残っているようだ。

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