はじめに
ロシアによるウクライナ侵攻に終りが見えません。
プーチン大統領が引けばそれで万事解決なのですが、ここまで来たら簡単には引かないでしょう。
そんなプーチン大統領を見ていると、BLACK SABBATHのある名曲を思い出してしまうのです。
曲の魅力
BLACK SABBATHの「War Pigs」は、ハードロック/ヘヴィメタル史において非常に重要な曲の一つです。
まず、オープニングのスローテンポなリフは戦争の不条理さや恐怖を感じさせ、曲全体に暗い雰囲気を与えています。トニー・アイオミのギターリフは重たく、不吉な響きを持ちつつも、耳に残るキャッチーさがあります。そして、リフとブレイクダウンの使い方も巧妙で、曲の構造に緩急とドラマ性を与えています。
戦場の喧騒や緊張感を巧みに表現した、ビル・ワードのドラムも魅力的です。静と動のバランスが見事で、暴力的なまでの爆発力を感じさせるパートもあれば、じわじわと不安を煽るような静かな部分もあります。
また、オジー・オズボーンの不安定でどこか呪術的な歌声が、戦争の狂気を体現しています。歌詞はベトナム戦争など当時の国際情勢に対する怒りや皮肉が込められており、サバスの楽曲の中でも特に政治的です。
この曲は7分を超える長尺ながら、退屈させない展開力があります。中盤から後半にかけてのインストゥルメンタルパートは、まるで戦争の混沌そのもの。最後に向かってテンポアップし、緊張がピークに達する構成も見事です。
最後に
「War Pigs」は単なるハードロック/ヘヴィメタルの曲ではなく、音楽による社会批判の一形態とも言える作品です。その重厚な音、怒りに満ちた歌詞、そして曲全体の構成美は、今なお多くのリスナーやバンドに影響を与え続けています。
気に入ったなら、同じアルバム『Paranoid』収録の「Iron Man」や「Hand of Doom」もぜひ聴いてみてください。メタルの原点をさらに深く味わえます。
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